2011年9月12日月曜日

From Extreme to Mainstream

Quiksilver Pro New York
Quiksilver Pro New York
Quiksilver Pro New YorkASP World Tour)が949日ロングビーチ(ニューヨーク)で開催され、オウエン・ライト(21歳:オーストラリア)が優勝した。クイックシルバー・プロ・グローバルシリーズはASPタイトルレースとしてゴールドコースト(2月)、フランス(10月)で開催されてきたが、今回は初の試みとしてニューヨークでも開催された。同時開催でトニー・ホークも出演したスケートボードイベント、ライブコンサートも開催された。
ASPのタイトルレースは2月末のゴールドコースト(オーストラリア)を皮切りに、年間11回開催される。これまではオーストラリア、ポルトガル、フランス、南アフリカ、ポリネシアで行われてきた。
コンテスト開催地と時期は最良のウエーブコンディションを検討して決定されるが、スポンサーあってのプロツアーという側面を無視するわけにはいかない。米国東海岸で開催されたのは今回が初めてであるが、開催は当然サーフィン市場低迷脱皮が狙いである。ロングアイランドのロングビーチは東海岸サーフポイントの一つで、サーフィン不毛地帯だったニューヨークも、最近はサーファー増加が注目されるようになった。ロングアイランドはロッカウエイやディッチプレーンズも好ポイントとして知られているが、アクセスと観客収容キャパシティから検討するとロングビーチが最良の選択だった。

Up in the Mainstream
Quiksilver Showcase on the site of contest.
ナイキグループが冠スポンサーになっているUS Open Pro SurfingHuntingtopn Beach, CA8月開催)は、ASPのプレミアムイベントだが、1週間で50万人を吸引するから、宣伝効果は抜群である。しかしASPツアーの大半のサイトは、ハンチントンビーチのように大観客を集めるという好条件のところではない。ノースショア(ハワイ)のように著名な観光地になってしまえば多少の観客は集まるが、今年のポリネシア地域開催地チョープー(タヒチ)になるとウエストコーストからでも9時間、ニューヨ−クからだと14時間はかかる。
ASP(主催側)とクイックシルバーが今回の大会開催で合意したのは、ニューヨークをハンチントンビーチのようなプレミアムイベントに育成するのが狙いなのはいうまでもない。すでにタイトルレース4サイトを確保しているビラボーンにしても、ナイキやリップカールにしても、ニューヨーク大会スポンサードは積極検討に値するだろう。開催スケジュールを9.11直前に持ってきたのも、見ようによっては微妙な決断だったと言えなくもない。
サーフィンがアウトローの遊びだった時代は90年代で終わった。サーフィンビジネスがニッチだった時代は00年代に終了している。サーフィンはエクストリーからメインストリームにテイクオフする時代に入った。だからこそ、一般客を大量動員できそうなニューヨークが選ばれたのである。今のところはタイトルレースにとどまっているが、客を呼べそうだったら、プレミアムイベントに切り替えようと思っているのは言うまでもない。今回の結果は、第1回としてはまあまあだった。ニューヨークが、ハンチントンビーチのようなサーフィンのメッカになるのはほぼ間違いないだろう。

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