Great tribute to one of the most incredible people of the world.
アップルの共同創業者、スティーブ・ジョブズ会長(56歳)が10月5日、死去した。偉大な経営者、アーチスト、マーケッターにトリビュートを捧げ、彼が我々に遺してくれたマーケティングに関わる教訓を3つお届けします。
第1の教訓は「American Sports Style」に示しました。第2の教訓はブログ「Action Sports Style」に、第3の教訓は「Monday Night Sports Club」に掲載していますのでご覧下さい。
Apple Store : Degital Boutique
スティーブ・ジョブズはプロダクト開発で、天才的なプロデューサー能力を発揮した。しかし販売面でも、IT産業の経営者の誰も考えつかなかった斬新な手法を開発した。それまでコンピューター販売で最も成功したビジネスモデルは、デルが確立したインターネット利用のウエッブ販売だった。ところがジョブズは2001年に「アップルストア」を開発し、ルイ・ヴィトンやアルマーニみたいにコンピューターをブティックで売り始めたのである。
出店ロケーションもビジネス街や郊外のモールではなく、ニューヨ−クはソーホーと五番街、さらにはMPD(Meat Packing District)で販売した。ロサンゼルスでは最新型のライフスタイセンター「The Grove」に出店した。シカゴはノースミシガン・アベニュー、テキサス州オースチンはバートン・クリーク・モールに出店した。海外第1号店はロンドンのウエストエンドで、日本は2004年に銀座にオープンした。
PCを店頭で販売するアイディアは別に目新しいものではない。ラジオシャックだってやっているし、ウエッブ販売トップの「デル」だって、モールキヨスクを展開している。ソニーもコンピュータ販売ではモールフォーマットを展開した。PC専業のゲートウエイも、アップルを意識してモールフォーマットを多数展開している。しかし、どの企業もアップルのような成功を収めることができなかった。
アップルと他のPC販売企業の違いはインテリアや、ディスカウント方式、製品モデルの性能やデザインにあるのではない。アップルが他社と決定的に違うのは、コンピューターをTシャツのように売ったことにある。iPodsは購入客にとって、グッチやディオールのアクセサリーより、もっとファッショナブルなアクセサリーと受け止められたのである。
Genius Bar and Resident Technician
アップルショップ成功の要因の一つは、「Genius Bar」(相談カウンター)の存在だった。そこには「Geneuses」と呼ばれるレジデントテクニシャン(駐在技術者)がいる。彼等はジーニアス・バーにスタンバイしていて、アップルに関することには何でも答えることができる。
レジデントテクニシャンはアップルの潜在客、コアカスタマーのいずれにも対応して、PCに全く初心者でも顧客に育成する役割を担っている。通常アメリカのPC販売店では、PC販売時点でアフターサービス契約として50ドル前後の費用を徴収する。アップルも最近では同様のシステムを採用しているが、当初の「Geniuses」は相談しても無料だった。「Geniuses」は、アップルにとってはサービスマンではなく、スポークスマンなのである。デルやゲートウエイが、サービスをコストと考えているのに対して、アップルはサービスをプロモーションと考えているところが決定的に違った。
0 件のコメント:
コメントを投稿